高速増殖炉「もんじゅ」差し止めならず・・・最高裁にて

 福井県にある原子力発電所高速増殖炉もんじゅ」の差し止め訴訟の最高裁判決がありましたね。さすがは最高裁です。予想どおり差し止めを認めませんでしたね。
 司法判断、司法判断と言うけれど、裁判所も所詮、国の機関です。そうそう、国に不利な判決を出す根性はないのでしょう。高度な政治上の問題も、判断しませんが、高度な技術上の問題も判断することはしないのでしょうね。きっと。

 不思議なのは、裁判所の判決には誰もあまり文句を言わないところですね。国会で政治家が妙なことを言えばマスコミは騒ぐし、大臣がおかしな発言をすれば、大騒ぎとなって更迭されることもしばしばです。国会、行政が批判されることが多いのにどうして司法はあまり批判されないのでしょうかねぇ。例えば、「○○裁判官は▽▽事件で、こんな不当判決を出したから、次の国民投票で罷免すべきだぁ」とかいうような、罷免デモ行進があっても良いのではと思うのですけれどね。だって、国民投票最高裁判所の裁判官を罷免することができるのは、憲法上国民に認められた権利ではないですか。もっともっと、裁判所の判決も批判されるべきですよね。だって、税金で雇っている公務員なのだから。国民がもっともっと判決を批判しなければ、裁判官の良心は国民の良心からかけ離れていくのですよ。きっと。憲法76条第3項(*1)に規定されている「良心」が健全なものとなるように、もっと裁判所を批判しよう!
 裁判所の独立が保証されているのは、国の機関として、他の国家権力である行政権や立法権から不当な干渉を受けることがないようにすることであって、国民から裁判所が独立を保証されているわけではないのだから。

*1:憲法76条第3項 すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。