今日は個人向け国債の広告が・・・

 今日の新聞には個人向け国債の広告が複数掲載されていましたね。ボーナスに向けての販売手数料獲得競争でしょうか?
 確かに年利0.5%の金利は、今現在を考えれば高いかもしれない。でも、どうして今頃わざわざ「個人向け国債」と銘打って販売するのでしょうか? しかも、わざわざ変動金利型を導入してまでですよ。

 これまで、国債の販売は、機関投資家や富裕層を相手に販売しており、一般の小口資金など相手にもしなかったものです。それがなぜ手間の掛かる個人向け国債を販売するのでしょうか?
 ひょっとして、低金利時代に庶民のために良い投資の機会を与えることも政府の重要な仕事だからということかな?! そんなわけないでしょう、この低金利政策を維持しているのは政府なのだから、、、、。この前、小泉首相も「まだ量的緩和は時期尚早では」なんて発言して、海外からの利上げの圧力に抵抗しているではないですか?

 これまでどおり、機関投資家や富裕層が買ってくれているのならば、なにも個人向け国債など発行しないはずです。なぜ発行するかというと理由は簡単、機関投資家や富裕層が国債を買ってくれないからですよ。機関投資家や富裕層は一般庶民より投資経験は豊富で知識も情報も沢山持っています。そういう人が国債を買わなくなる理由があるから国債が売れないわけです。ならば、庶民に売りつけようと個人向け国債を大々的に宣伝して買わせる・・・・。ちょっと、庶民をなめていますよね。

 私が思うに、機関投資家や富裕層が国債を買い控えているのは、近い将来利上げが期待されるからでしょう。利息が上がると、債権価格は下がります。どうして、わざわざ価格が下がると予測されるものを買う人が居ますか?
 満期まで持っていれば元本と金利が保証されると言っても、債権購入時の利息0.5%が保証されるのでしょう。途中で金利が上がれば逆に、今国債を買わずに先で金利の高いところに預けた方が得ですよ。

 私なら今国債は買いません。