東京大停電の加害者の無責任

 先日、クレーン船が送電線に接触し東京が大停電しましたが、その犯人である三国屋建設さんがHP(http://www.mikuniya-web.co.jp/sonbai.htm)でかなり大胆な無責任な宣言をしていますね。間接被害は「相当因果関係にないから補償しない」と宣言しています。

 今回の事故について考えるなら

  • 以前にも同じような事故を起こしたので被害は予見可能
  • 以前の事故を教訓にして策定した内規にも違反していた。
  • 業務上反復して行う危険を伴った行為で、三国屋建設はこのような危険を十分予見でき、社内規定を遵守することで容易に避けることできた事故であり重大な過失が存在すると言える。
  • 停電の原因がハッキリしており、停電により直接被害が生じたのであるなら、その被害と三国屋建設不法行為相当因果関係を否定する理由はない

であろう。
 この会社の言い分を例えるなら、バスと事故を起こした場合、「バスに何人の客が乗っているのか予見不能であるから、バス会社に修理代は支払うけれど、乗客怪我をしても知らない。」と加害者が一方的に言っているようなものだ。こりはちょっと酷くないかな? 私はわざわざこのようなことをHPで表明する良識を疑いますね。
 そりゃ、初めて送電線事故を起こしたのなら、「こんなに被害が大きくなるなんて」と言えるかもしれませんが、過去に経験があるのなら、送電線のしたにどれくらいの需要家が存在しているかは送電線の容量から比較的簡単に推測可能です。そう、そのバスに何人の乗客が乗っているかはわからなくても、バスの定員(送電線の容量の相当)がわかるのなら、乗客(停電の被害者)の数は定員以下であることがわかるのと同じです。

 もし、この会社のHPに「本来、間接被害も賠償する責任があると思いますが、被害が予想外に広範囲に広がりましたので、全てを賠償することができません。なにとぞご容赦ください」と書かれていたのなら、まあ仕方がないなと思いますが、損害賠償しない宣言などを一方的にされるとかなり燃えてしまいますね。このような無責任な会社ならこの世から消えてしまって頂いた方が世の中のためでしょうか。きっと前の送電線事故でも「2度のこの様な事故をおこしません」なんて言ったに違いなく、2度目の事故でも損害賠償しない宣言をしているのだから。
 そもそも損害と加害行為に相当因果関係があるのを認めるのは裁判所なので一方当事者が一方的に宣言しているのは滑稽ですね。こんな会社には少額訴訟でも利用して何万人と被害者が損害賠償請求裁判を起こしてもらいたいものです。そうすれば、その裁判に応訴する費用だけで経営が破綻するでしょうから。

 ちなみに私は相手の手間を最大限に掛けるのだから、少額訴訟という制度は利用せず、通常の民事訴訟を起こしてみましょうか。相手が無視すれば欠席裁判でこちらの勝ち、頑張って応訴すればそれはそれで楽しみます。ちなみに損害は停電中に腐った冷凍食品かな。ちょうど帰省中で被害を食い止めることができなかったので。
被害写真と原因を証明するための新聞記事(公知事実なので証明は楽)、そして被害価格を証明するレシート。電力会社から停電を証明する書類を添付すると完璧かな。すると相手が因果関係のないことを反証するひつようがありますからね。数百万人以上の被害者がいて、1%の人が行動したとすれば数万件の訴訟を抱えることになるんだから、一方的に顰蹙を買うような声明をHPに掲げるもんではないと思いますが・・・。

 ちなみに三国屋建設のHPはここです

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